【豆知識】サンリオピューロランドのBGS
サンリオのテーマパークであり、全天候型屋内レジャー施設としても全国に名の知られるサンリオピューロランド。
今回は、そんなサンリオピューロランドのバックグラウンドストーリーに触れてみたい。
以下ストーリー本文
むかしむかし、とても美しくかがやくほしがありました。そこに住むものは、皆心が美しく、気持ちの暖かいものばかりでした。ここはピューロの星で、すべてがほどよい均衡を保っていたのです。宇宙の均衡が保たれている限り、すべてがうまくいっているとピューロも安心し、幸せでした。
しかし、ある日、ピューロの王様は大変重要な、発表をするために、最も信頼できるものたちを宮殿に招集しました。
「調和を失った星がある。」と王様は言いました。「そのために、宇宙の秩序も狂ってしまっている。その星へ行って、その星の人々に、喜びと幸福の道を、理解させなければならない。愛し合うことや、人生を楽しむことはいかに大切か、を教えなくてはならない。」
そう言うと、王様は輝く魔法の真珠をとりだし、高くかかげました。小さな珠は、神秘的に輝き、やがてその中央に像が浮かび上がりました。そこには、自転する青い星、複雑な美しさをもった星が現れたのです。
「何て不思議な星だ。」とみんなは、口をそろえて言いました。「こんなにきれいな星が調和を欠いているだなんて……」
王様は、彼らに答えて言いました。
「不幸と不調和の原因を知ることは難しいが、それが私達の仕事だ。宇宙のピューロとしてそこへ行きその星とその星の人々に、調和を取り戻させなくてはならない。」
ピューロたちは全員、了解してうなずきました。王様は、なおも言葉を続けました。「おまえ達にここに来てもらったのは、その星に行ってもらいたいからだ。そこで出会うすべての人々と喜びを分かち合う方法をみつけ、教えてあげて欲しい。」
そこで、ピューロたちは宇宙に出て、虹の橋を渡って旅立ったのです。
地球に到着すると、ピューロたちは住むのにピッタリの場所をみつけるために、調査を開始しました。山から谷、海から砂漠と、地球を隅から隅まで調査した結果、とうとう完璧な場所をみつけ出しました。
「ここを我々の住む場所にしよう。そうすれば、我々の使命と目的を理解し手助けをしてくれる人々を探すことができるだろう。」と、王様は言いました。
そして、彼らは、そこに調和の種をまきました。その種は、地球の養分をしっかりと吸って、すくすくと育ち、太陽のひかりとめぐみの雨を浴び、知恵の木となりそれがピューロの家となったのです。
そうして、その知恵の木を中心にしてできた村が、ピューロランドなのです。
ストーリー本文以上
これがサンリオピューロランドのバックグラウンドストーリーである。サンリオの社長、辻信太郎節がすごいストーリーなのは言うまでもない。
ストーリーについて
地球を、調和を失った星と表現するあたり辻信太郎社長らしい感じがする。これはつまり、物理的なものも心理的なものも含めて紛争が絶えない世の中を示唆しているといえよう。
ピューロたちは、そんな調和を欠いた地球に、愛や友情、人生の楽しさを伝えるために派遣されてきたというわけだ。
そして、サンリオピューロランドに来園するゲストは、地球の調和を取り戻すべく、「みんな仲良く」というワードをお持ち帰りすることになる。
ちなみに、知恵の木が、ピューロたちの家という記述がある。これはストーリー上の設定ではなく、実際、サンリオピューロランドではオープン当時から知恵の木の中にピューロの家があった。現在では、恋人の聖地として真っピンクの空間になっているが、あそこが元々はピューロたちの家だった。
ということで、バックグラウンドストーリーを理解した上で、サンリオピューロランドを楽しんでみてはいかがでしょうか。今までに増して、辻信太郎社長からのメッセージを感じることが出来るでしょう。
全てはこの星が調和を取り戻すために。
ここにピューロたちの絵が…